子猫を保護する〜②

こんにちはゆーちです。

 

今回は1番記憶に新しい平成29年夏に保護したルイス・スアレスこと「ルイ」とシャビ・アロンソこと「アロ」の話を書いていきます。

 

「ルイ」はサバトラ白のオス、「アロ」はキジトラのメスです。

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まず前提として、今住んでいる家は夫のお母さんの実家で空き家だった為、お借りしています。

母屋と別棟があって母屋は誰も使っていないので、子猫を保護した時はそこでトイレトレーニングや人馴れ訓練をさせる事ができます。

 

保護するきっかけになったのは、家の近くの借家が並ぶ間にちょこんと座る「ルイ」を見かけたのが最初でした。

すごく可愛い子だな、が第一印象ですね。

実はそこの借家のご夫婦とご夫婦の隣に住むお姉さんには「ペル」と「アル」を保護する時にも協力して頂いていたので、保護する必要があるなら相談に乗ってもらおうと考えていました。

もちろん2〜3日は様子を見ます。

 

3日後、ウォーキングコースになっている借家の前の道をドキドキしながら通ります。

いました、(嬉しいような悲しいような)

車の下に隠れています。

生後3〜4ヶ月くらいかな、借家はこんな作りです。

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ご夫婦を訪ねました。

話を聞いてみると、奥の借家の家族が猫を増やしている。産まれた子猫が手に負えなくなって外に出している。ご飯ももらっていないようで見かねたご夫婦があげている。そんな現状のようです。

 

関わってくださるご夫婦とお姉さんに何度も言って危機感を煽ります。

「猫は多産な上に環境がよければ1年に2回は出産する、生まれた子も1年もたたずに発情するのですぐ手に負えないぐらい増えてしまう」

考えなしに増やして全てを世話する事が出来るのか、猫を増やしてしまっているお宅にも言って欲しい事を話してせめて今外に出されてしまっているこの子だけでも

「どうしますか?」とたずねました。

ご夫婦も室内飼いで猫を飼っていて、自分のうちの子にすることもできないし、かと言って放ってもおけない為ご飯をあげてしまうと

(気持ちはわかりますが1番ダメなことだと思います。手を出すなら保護して里親を探す、ご飯だけをあげることはやっぱり無責任だと私は思います。)

「保護して里親を探してもいいですか?」

と言う問いに、ぜひそうして欲しいとのことです。

 

しかしある程度育っていてお腹も空いていない近づくと逃げてしまって捕獲が難しい!

この時初めて捕獲器を考えました。

今後のために買ってもいいが出来れば早く欲しい、近くの保護団体やお世話になっている動物病院で貸し出してくれるかを電話してみました。

何軒か電話すると、昔、実家の子がお世話になった少し遠方ですが料金も良心的で野良猫保護にも理解のある動物病院さんが貸してくださいました。感謝です。

ただ捕獲器での保護は初めてで本当に入ってくれるのか?無事保護できるのか?不安でいっぱいでした。

それは子猫の保護は早ければ早い方がいいのです。(親がいなくて保護せざるおえない子に限ってです。親猫が一緒で育てているなら2ヶ月は親元を離さない方が良いのはよく聞きますよね)

やっぱり里親さんも小さい子を探している事が多いのが現状だからです。

 

捕獲器の中にウェットのご飯を入れ、借家のすみに置かせてもらい、もし入ったら電話をもらうことにして家に帰りました。

 

夜7時頃携帯が鳴り、小躍りする気持ちを抑えて電話に出ました。

「近所のボス猫のシロがかかったみたい」

「・・・」

おいシロ!おまえはいろんな所でご飯もらってるだろーが!力が抜けました。

一度持ち帰り次の日あらためて設置

1日中そわそわして落ち着かなくてテンションがおかしかったのを覚えています。

その日の3時頃サバトラ白の子猫が捕獲器に入ったと連絡がありました。

 

ご夫婦にお礼を言って、家に連れて帰り保護猫部屋に放流すると

ババババババー

カーテンを伝って上に登りカーテンレールにおさまりました。ビクビク下を見下ろしているおびえた目に、この子を幸せにするために頑張ろうと気合を入れました。

慣れてくれたとしても時間がかかればうちの子になるかもなと、年貢の納め時かななんて考えていましたね。

落ち着くにも時間がかかるだろうし、少しそっとしておこうと部屋を出て、5時頃ご飯をあげに部屋に入ると網戸を破って外に逃げてしまっていたのです。

悔しくて涙が知らず知らずこぼれました。

あなたを保護したことは自己満足で間違っていたのかとでもあそこにいても決して幸せにはなれないしと自問自答しながら、外に探しに出ました。

家の近くから探して保護した場所に向かうとちゃんと元の場所に戻っていました。

安堵で又々涙腺が壊れました。

 

ご夫婦に事情を説明してもう一度捕獲器を設置しようとすると、もう1匹、キジトラの子猫がサバトラ白の子と寄り添っています。しかもその後は立て続けに2匹楽々保護する事が出来ました。

キジトラさんは綺麗な女の子、シャビ・アロンソこと「アロ」ちゃんです。

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「ルイ」君あなた「アロ」ちゃんを迎えに行ったの?と「アロ」の後ろでビクビクしている「ルイ」をみるとしっかり者のお姉さんと臆病な弟みたいで笑えました。

「アロ」の為に行ったのか、それとも自分のために「アロ」を迎えに行ったのか・・

まぁ今となっては、脱走も2匹再捕獲も大正解でしたね。

 

何はともあれ、網戸をなんとかしないと始まりません。再度貼り直しても又破ってしまうでしょうし、かと言って窓を開けないと暑くていられません。

ホームセンターで分厚い緑色のプラスチックのネットを買ってきて窓枠に結束バンドでくくりつけ、なんとか形になりました。

 

大部屋に放流する前に2〜3日はケージで様子を見ます。トイレも100均の小さなトレーに砂を入れておくとちゃんとそこがトイレと理解してくれます。猫の習性とはいえ、助かりますね

トイレトレーニングがすんだので大部屋に移したとたん2匹ともカーテンを登って・・・もう脱走の心配もないし少し放っておきます。

1日2回ご飯を運んでトイレをみるとちゃんと出来ている。私達がいない時は、降りてきてご飯を食べトイレもしている様ですね。

3日後カーテンを撤去、これでもうカーテンレールには登れないので、さてさてどうなるかな?

 

次の日、ケージの後ろに2匹で丸くなって「アロ」の後ろから「ルイ」がチラチラこちらを見てきます。

時間があれば2匹の部屋に来てくつろぎながら携帯でゲームしたり漫画読んだり、最初は必要以上に構わずたまにおもちゃをチョロチョロすると「アロ」が興味を示し始めました。

少しづつ距離を縮める為、おやつも手から直接あげる様にします。

弟の「ルイ」は食いしん坊でご飯を持っていくと一目散に近づいて来ますが、私をみると「あっやばい」みたいな顔で逃げていきます。

お姉ちゃんの「アロ」は本当に賢くて、早く人間になれたほうがご飯もたくさん貰える、遊んで貰える事を理解している様でしたね。

だから「アロ」が膝のり猫さんになるまで時間はかかりませんでした。

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「ルイ」はその逆でご飯を食べながらビクビク遊びながらもビクビク、近くに来てくれるまで時間がかかりました。

 

写真を撮りまくります。

可愛い写真が大事ですから、そしてネットに載せます。

うちは「ネコジルシ」さんを利用させて頂いています。いつもありがとうございます。

役所の掲示板にも写真を貼ってもらい、早い時は1日遅くても3〜4日ぐらいで連絡が来ます。

ネットはメールですが役所は電話です。どちらもお名前や家族構成を聞いてお届けする日時を決めます。

なるべく里親さん宅へお邪魔する事にしています。

 

まず初めに「ルイ」に対しての問い合わせがありました。

先住猫との相性が気になるという方で、もちろんトライアルも大丈夫な事を伝えると、うちに見に来てくださいました。しかも先住猫さんを連れてです。ちょっとびっくり

「ルイ」を見て可愛いを連発していましたが息子さんと相談すると30分ぐらいで帰られました。

その夜、息子さんがよそから子猫をもらって来てしまったとお断りの電話が来ました。

少しガッカリしましたがよくある事です。

 

2日後また「ルイ」の問い合わせが来ました。お宅に伺い「だいぶなれて来ましたが今は新しい場所に来て緊張している上に臆病な性格なのでゆっくり接してあげてほしい」旨を説明して先方にお渡ししました。

里親さんが手に負えない様なら帰ってくればいいと思っていましたが、次の日のお昼頃「やっぱりダメだと」連絡が来ました。少しの間構わないで様子を見てあげてほしい事を再度伝えようと思いましたが、やめました。

「ルイ」が帰ってきたいと言っているのだと思う事にします。

迎えに行って元の母屋の猫部屋に戻すと今までにないくらい甘えん坊になっていました。

猫違いなのかぐらいお膝に乗って遊んでとせがみます。怖かったのかな?嬉しい誤算でした。

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その2日後メールで「アロ」の問い合わせがありました。

里親さんが自分のことや境遇をある程度メールで送ってくれ、こちらが聞きたい事をやり取りします。

一人暮らしをしている20代前半のお嬢さんで、実家で猫を飼っていた事、何かあったら預かって貰える事などを2日ぐらいでやり取りしあい、だいぶ遠方からですがこちらに来てくださいました。本当だったらこちらが里親さん宅にお邪魔しなければいけないのですが、賃貸マンションがペット可でその書類を持参してくださった事、落ち着いたら写真を送っていただく事を条件に、その日譲渡する事になりました。

 

里親さんが決まるとホッとしたような哀しいような複雑な心境になります。

「幸せになりな」

そして

「幸せにしてもらいな」

そう声をかけます。

(私の所に来てくれてありがとう)

と心の中でつぶやきます。

名前はないので里親さんが付けてあげて下さい、付けた名前を教えて下さいとお願いして終了、あっけないですねでもこれでいい事をちゃんとわかっています。

その後メールで「アロ」改め「フウ」ちゃんと名付けたと連絡が入りました。

里親さんのお宅でくつろいでいる「フウ」ちゃんの写真付きです。感謝感謝です。 

 

残るはベッタベタの甘えん坊になった「ルイ」

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次、連絡くださった方できまりかな?と思っていた矢先にメールを頂きました。

隣の県のかなり遠いお宅なので、なんとか日時を調整してお届けに伺いました。

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車の後部座席の上でおとなしくこちらを見ています。大丈夫だよ、怖くないよ、これから幸せにしてくれるお家に行くんだからね。

たくさん話しかけ、たくさんたくさんありがとうと伝えます。

「ルイ」もわかっているのか前回、帰って来てしまったお宅に行く時と違って車に乗っても落ち着いていて泣き叫ぶこともありません。

 

ご夫婦2人のお宅で奥さんが迎えて下さいました。

先代の猫さんの話や旦那さんが今日はお仕事な事を話しながら「ルイ」が入っているキャリーケースの扉を開けて様子を見ることに、すると里親さんが用意してあった猫トイレにしっこ、辺りを探検する姿も堂々としたものでした。

これは大丈夫かなと確信しました。

 

保護猫と一緒に里親さんにお渡しする物は

少し使用済みのトイレ砂(自分の匂いがすると落ち着くのと、里親さん宅の猫トイレに入れるとトイレとわかりやすい為失敗しづらい)

今まで食べていた猫ご飯

ウェット・カルカン    ー3パック

カリカリ・懐石           ー1袋

この2つなら高すぎず、安すぎずどこにでも売っているので保護猫にはこの2つをいつもあげています。譲渡後里親さんがいいものに切り替えていただければ良いですしね。

 

その後名前が決まったと連絡が、「ルイ」改め「フウ」ちゃん

旦那さんの膝の上でゴロゴロ甘える「フウ」ちゃんの写真も一緒でした。

可愛い名前をもらったな〜でもどこかで聞いたことがあるな〜とちょっと混乱

「アロ」も「ルイ」も里親さんからもらった名前が同じ「フウ」ちゃん

すごい偶然、びっくりです。

どうか幸せになってね

 

次回はファン・ペルシーこと「ペル」とアルウェン・ロッベンこと「アル」について書いていきたいと思います。

お楽しみに〜